ゆっくりと伸びてゆくフライライン、リーダー&ティペット、そしてその先に結ばれた小さなフライ・・
静寂の水面が盛り上がり、7Xティペットに結ばれた#18ミッジアダルトが吸い込まれる・・
フライを咥えたトラウトが、重々しいトルクで一気に水底へと潜り込む・・
バンブーロッドが綺麗な弧を描き、ロッドティップの先端から握り締めたコルクグリップまで、生命の躍動感が伝達する・・
やがて水中を疾走する魚体が、秋の日差しに照らされ浮き上がる・・
ランディングネットに横たわったのは、たくましいボディーの鰭ピン虹鱒だった・・
・・な~んちゃってFF釣行記風に語ってますが、ぜ~んぜん
お気楽な釣り堀でのお話しですけどね~(笑)。
爽やかな秋晴れに誘われて、午後のひとときの気分転換にちょいと管理釣り場で
お気に入りバンブーロッドを振りたくなったのです ♪
紅葉した山々を縫うようにワインディングロードを抜けて、ドコドコとジムニーを走らせて訪れたこの管理釣り場。一部のマニアにウケている、「あとで料金徴収にくるから、テキトーに釣ってて」的な管理人オジサンのゆる~いキャラクターもいい味出してます(笑)。
正直言って釣り場のロケーションとしてはチョイと味気なくて、ポンドのスケールも小さいのではありますが、釣れるトラウトたちのコンディションが何気にけっこう良いんですよね~。
かといって「超大物モンスター級がウヨウヨいる」みたいなわけでもないので、#3~4渓流用ライトタックルで遊ぶのに丁度良い、
「現実的な大物」が釣れてくれるので楽しいんです。
今年の渓流FFシーズンにワタシを楽しませてくれたバンブーロッドたち・・
ギャリソン201テーパー、
ミッジ、
パーフェクショニスト・・それぞれの竹竿に思い出が残せたシーズンでした。
その中でも、信州渓流FFシーズン最盛期に尺イワナを狙う
「勝負竿」として、
バンブーロッドビルダーtaki(zrt)さんに製作を依頼した、
Taki Rod 7'6"#4 / Paul H.Young The Perfectionist Taper Tonkin Cane Bamboo Fly Rod ・・
このバンブーロッドはホント、濃厚なヒットシーンと輝ける釣果をワタシにもたらしてくれました。
・・だけれどもその反面、まだまだワタシの技量ではそのロッドアクションを使いこなせなくて、「痛恨のバラシ」も幾度となく味わってしまったのも事実です・・(^_^;)
今シーズンは何だかんだと釣行回数も激減してしまったので、「釣り勘」みたいなものが鈍っていた自覚もあったワタシです。
そこへきて今まで使ったことのないテーパーデザイン&アクションのバンブーを手にしたので、もっとある程度の慣れが必要だったのかもしれません。
それにしたってキャスティングで振っただけで楽しいこのバンブーロッド、コイツで尺上クラス渓魚と渡り合った時のスリリングな釣り味は格別なんです!
渓流シーズンは閉幕してしまいましたが、もっともっとこのバンブーを愉しみたい、もっともっと使い慣れて自分のモノにしたいんだ!
・・そんな気持ちで管理釣り場のトラウトたちに挑みました。
クリアーで低温な水質のポンドでは、カディスのハッチが始まったようです。今シーズンも活躍した#16CDCカディスが良い仕事をしてくれます。
気持ちよく曲がるバンブーロッド。グラファイトのそれとは明らかに違う釣り味を感じますね。
だけれどもトラウトたちはそこそこスレていて、それなりにフライセレクトやアプローチなどを考えなくては釣れてはくれません・・(汗)。
・・まぁ、そこが釣りバカ的には「やるなぁ、勝負してやるぜ~!」な気分にさせてくれるので面白いのですが(笑)。
使用したティペットは6.5Xと7X・・できれば8Xが望ましいか。フライそのものもけっこうトラウトたちに見られているので、マメにローテーションしたほうが良さそうですね。
夕暮れの時間帯になり、ユスリカのハッチが始まりました。あちらこちらでポツーンとライズリングが広がります。
#20CDCユスリカアダルトに結びかえると
連続ヒット~♪
パワフルなレインボーが縦横無尽に泳ぎまわります。フライリールからバッキングラインを引き出すような怪力トラウトもヒットしたりなんかして、ワタシを存分に楽しませてくれます。
しばしの夕刻のミッジングに没頭して、気がつけばけっこう肌寒くなってきたので納竿。秋晴れの高原の空に夕焼けが迫ってきました。
そんなこんなの管理釣り場でのお楽しみ釣行。
実はこの日のお客さんはワタシひとりだけでした!この連休の超行楽日和だって言うのに・・ちょっと贅沢な
釣り場貸しきりを味わえたラッキーな秋の日でした。